日常の出来事を語ると思いきや百合な話が満載な日記です。
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【変わらない笑顔】

2008-09-02 Tue 01:18




つぼちーssです。
またまた子供ネタなので、大丈夫な方は↓へどうぞ。






先程から同じ場所に立ち往生して約30分。
不覚にも可愛い娘に対して少しばかりの怒りを覚えた。


「やだやだやだ~!プリケア5の変身セット欲しい~!!」


地団駄を踏み続ける娘の実代に蕾は深いため息をついて首を横に振る。
どんなに娘が駄々をこねようと断固として首を縦に動かすわけにはいかない。
蕾だって、娘のことが憎いわけではない、もちろん愛している。
だから買ってあげたいのは山々だが、正直、値段が可愛くない。
美少女ものは小さい頃は誰もが憧れるものであろう。
もう少し安いものであれば買ってあげられたかもしれないが、さすがに今は無理だった。
何度それを言っても実代も納得する様子はない。


「実代、いい加減にしなさいよ」

「だってだって!南都莉々ちゃんは買ってもらってたもん!実代も欲しい!」

「……」


蕾は心の中で舌打ちする。

(まったく、夜々先輩のところは子供を甘やかすんだから…っ!!…ていうか)


千代は何をしているのだろう。
数分前にお手洗いに行ったっきり、帰って来ない。
心配になって周りを見回してみると、少し離れた場所に彼女はいた。
……ぬいぐるみから目を離せないようだった。
そしてまた蕾はため息をつく。


(…子供が二人いるみたい)

そう思いながら千代の方に近づいていく。


「千代、何見てるのよ」

「ぁ、ごめんなさい、蕾ちゃん。…でも、可愛いです」


千代の指差す方を見てみると、まぬけなぬいぐるみが積み重なって置いてある。


「カピュバラさん…」

愛おしそうに呟く千代の声を聞いていると、蕾の身体も疼いてくる。
そうして、気付けばそのぬいぐるみをレジに持っていっていた。
会計をすませて、ぶっきらぼうに千代に渡す。


「……もぅ、ほら…っ」
 
「ぁ、…ごめんなさい、ありがとう蕾ちゃん」


嬉しそうに微笑む千代を見るのが照れくさくて蕾は顔を逸らす。
その横で、娘が恨めしそうに二人を見ていた。


「ちょっとママ?!何で実代にはプリケアセット買ってくれないのよぉ~!!」

「はぁ……わかったってば。今度買ってあげるから、今日はアイスで我慢しなさい」

「ぶぅ~!」


頬を膨らませている実代の頭を撫でてから、蕾はサイフから500円玉を取り出して実代に差し出した。


「ダブル頼んでもいい?」


「好きにしなさいよ」


「わぁーい!」


すっかり機嫌を直した実代は、アイス屋へと走っていく。
その背中を蕾が見ていると、千代がぴっとりと寄り添ってきた。
そんなことされたらもっと触れたくなるけれど、さすがにここはデパートの中なので出来るわけもなく。
だけどこっそりと手を繋いだら、千代も笑って握り返してきた。


(…あぁ、もう、ほんと私ってば)


いつになっても貴女の笑顔には弱いのね。


END






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