日常の出来事を語ると思いきや百合な話が満載な日記です。
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【だきまくら】

2008-05-28 Wed 04:29



こんな時間にこんばんは。
つぼちー考えながら寝ようとしたらやっぱり何かむずむずして再びPCを起動してしまいました。
というわけでつぼちーです。





厚い本を読んでいるとどこで終えていいのかと、区切りが分からなくなる。
もう少しだけ、と思いながら読んでいると、またもう少しだけと思ってしまい、それがずっと続いてなかなか終わらせることが出来ない。
今日の千代は、まさにそれであった。
同室の友人は既にベッドで小さな寝息をたてていて、千代は机に向かい、僅かな明りの中で本を読んでいた。ふと時間を見てみると、予定していた時間よりもだいぶ過ぎていて、慌てて千代は本を閉じ、椅子から立ち上がる。

(時間が経つのは、とても早いです……)


寝る前にもう一度明日の予定を思い出す千代。
明日は図書委員の仕事はないが、園芸部の用事があり、それが終わったら……。

(それが終わったら…蕾ちゃんに会えます)


蕾の事を考えれば、何だか嬉しくなる。
千代は紅く火照る頬を両手で押さえながら、ベッドに横になろうとする。

…こん。

「?」


何か音がしたような気がして、千代はドアの方に目を向ける。
こん、こん、ととても小さなノック音が聞こえるが、こんな時間に一体誰が来たのだろう。
シスターがこんな風にドアを叩くわけが無いので、他に思い当たりそうな人を頭の中で考えつつも、千代は恐る恐るドアに近づいていく。

(……すこし、怖いです)


ビクビクしてそぅっとドアを開けると、その先にいた人物に千代は驚いて声が出そうになる。


「……ぁ、…ぅ?!」


しかしすぐに口を両手で押さえられたので、大きな声が出ることは無かった。
何故かドアの前にいた蕾は、頬を赤らめながら千代の口を押さえ、小さく呟く。


「ばか…っ!大きな声出したら見つかっちゃうでしょ?!」


そういう風に怒っている蕾の声の方が大きいような気がしてならないが、それを指摘したら更に怒られそうだから千代は大人しく黙っていた。
とりあえずこのままだとシスターに見つかる恐れがあるので、蕾を部屋の中へと入れる。


「あの、蕾ちゃん……こんな時間にどうかしたのですか?」


「……」


蕾は千代の問いに答えずに唇を尖らせ、そっぽ向きながら黙っている。
意図がわからない千代は困惑して顔を俯く。
紅茶を入れようとも思ったが、今この部屋にはルームメイトが眠っているので、音を立てて起こしてしまっては悪い。


「…千代ちゃんのせいよ」


「え?え?」


「千代ちゃんのこと考えていたら…眠れなくなったじゃない。責任取りなさいよ」


「そ、そんな…あぅ」


そんな事を言われても、どうすればいいのかわからない。
オロオロしている千代に、蕾は無言で千代のベッドに行く。
それを千代が目で追って様子を見ていると、蕾が顔だけ振り向いて千代に手招きをした。


「何してるのよ、早く来なさいよっ」


小声だけれども、怒られるとちょっとびくつく。


「千代ちゃんも眠れないんでしょ?仕方が無いから一緒に寝てあげるわよ。仕方が無いからね」


何度も仕方が無いと連呼している蕾だが、その表情はどこか嬉しそうにしていた。
蕾と眠れるのは千代も嬉しいから、黙って千代も布団の中にもぐりこむ。
一つの枕を半分こすると、互いの距離がかなり縮まる。
額と額がくっつくくらい近くに顔があり、ちょっと恥ずかしいけれどとても嬉しくて。
もぞもぞと布団の中で蕾の手が動き、その腕はしっかりと千代を抱きしめる。


「……やっぱり、こうしてると落ち着く」


それだけ呟いて、蕾はすぐに寝息をたてはじめる。
蕾の寝顔を見つめながら千代は頬にそっと口づけ、胸に顔を埋めた。


……蕾に強く抱きしめられすぎて、嬉しいけれども眠れない千代は少しばかり複雑な気分だった。



END




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