日常の出来事を語ると思いきや百合な話が満載な日記です。
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【触れる手】

2008-05-24 Sat 23:55



今日もはりきって
つぼちつぼちッ!!







なでなで。


「……」


なでなでなで。


「……」


なでなでなでなで。


「……ねぇ」


痺れを切らした蕾が小さく呼びかければ、動いていた千代の手がぴたりと止まる。
そして小首を傾げて蕾の方を見つめてきた。


「どうしましたか?」

「どうしたって……、それを言いたいのはこっちよ」


今日は千代が図書委員の用事が少しあったから、それを終わらせてそのまま図書館デートとなった。
デートと言っても、ただ椅子を隣り合わせて同じ本を読むだけ、のこと。
しかし二人で一緒にいられるから、これはこれで楽しいのである。

「…何で私の頭を撫でてるのよ」

「え?あの、いつも千代が蕾ちゃんに撫でられていますから……たまには千代がお返ししなくちゃと思いまして…」


えへへ、と照れ笑いを浮かべる千代を見ていると、そう無下には出来なくて、蕾は黙ってそれを受け入れてはいたがやはり何だかこそばゆい。

「何だか恥ずかしいんだけど…ほら、ここ図書館だし」

「ぅ、でも…千代はいつも嬉しいです、よ?」

「こんなとこでわざわざしなくてもいいでしょ?」


蕾の頭に触れている千代の手を、片手で軽く握ってから視線を千代へと向ける。
そこで目が合ったものだから少しばかり胸が高鳴る。
千代が目を逸らさないから、蕾も自然と顔を近づけていく。
横目で周りに人がいないことを確認すると、蕾はチャンスとばかりに目を閉じて目的の場所を目指す。
自分がさっき言ったことは棚に上げて、千代の唇を求める。

だが。

「……むぐっ」


唇に触れる前に、千代の手によって防がれた。
恨めしそうな目で見てやると、千代は困惑しながら呟く。


「つ、蕾ちゃん、こんなところじゃダメ…ですよ?」


(じゃあここじゃなかったら良いんだ)


すぐに考えを入れ替えた蕾は、すぐさま行動を移す。


「……千代ちゃん、お昼寝しよっか?」

「え?」


蕾は椅子から立ち上がり、千代の腕を引っ張って立ち上がらせる。
読んでいた本を元の棚に戻して、すぐにスタスタと早歩きで図書館の入り口へと向かう。
千代はただただ蕾に手を引かれてついていくだけ。

「蕾ちゃん?あの、急にどうしたのですか?」

「……仕方ないじゃないっ」


千代ちゃんに触れたくて触れたくて堪らなくなったのだもの。


END



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