日常の出来事を語ると思いきや百合な話が満載な日記です。
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【4月1日】

2008-04-01 Tue 23:43



4月1日。


エイプリルつぼちーをお届けします。





「今日は4月1日……エイプリル・フールね。……ちょっと千代ちゃんをからかってみようかしら。ふふっ!」



ちょっとした嘘を考えた蕾は、楽しそうに笑みを浮かべながら千代のもとへと向かった。



「千代ちゃん」


「ぁ、蕾ちゃん、こんにちは」


蕾の姿を見つけると嬉しそうに微笑む千代。
その笑顔が愛らしくて、蕾は少し顔を逸らしながら返事をする。
にこにこしている千代……ちょっと、嘘をつきにくい状況だ。
蕾はどうしようか迷うが、せっかく考えたものだから実行することにした。


「ち、千代ちゃん。大事な話があるんだけれど……」


「大事な?何でしょうか?」


じぃっと蕾が答えてくるのを待つ視線にちょっと緊張が走る。


「…えぇっとぉ……」



「?」



だめだ。
こうも間を置いていると、段々と喋ることが出来なくなる。
蕾はふるふると首を一度振り、気合を入れて千代を見る。
しかし、何でこんなにも気合を入れているのだろう。
そんな疑問が浮かんできたが、とりあえず軽く流す。


「も、もう千代ちゃんとは今日でお別れよ」


「…え?ど、どうしてですか?」


千代の表情が一気に変わる。
不安そうに自分の制服を掴んで、蕾の方を見て。
蕾は嘘がばれないようになるべく千代の顔を見ないようにしている。



「実は、他に好きな人が出来たの。だから、千代ちゃんとはもう会わないから」


「……ぇ…」


(驚いてる驚いてる)


千代もびっくりしているようだから、そろそろネタばらしをしてやろう。


「……なーんてウソ……ってちょっと!!」


蕾が千代の方に向き直ると、すでにそこには千代の姿はいなかった。
泣きながら走っていく千代を見つけた蕾は思わず噴出して、慌てて後を追う。
もっと別のものを考えれば良かった、と蕾は少しばかり後悔した。



*****



「う、ウソだって気付きなさいよ!!」


シスターに見つからないかヒヤヒヤしたが、運良く見つかることはなかった。
しばらく走ってようやく千代を確保できた蕾は、そのまま千代を必死になだめる。


「うそ、ですか?」


「そうよ!…きょ、今日は4月1日、エイプリルフールでしょ?」



それを言ってやれば千代はようやく気が付いて、恥ずかしそうに顔を俯かせていた。


「じゃ、じゃあ、他に好きな人がいるというのは…うそですか?」


「だからそうだってば。ウソよウソ!ほ、他に好きな人なんているわけないじゃない」


おかしい。
本当ならばもっと笑い話的な感じになるはずだったのに。
妙にしんみりとした雰囲気になっている。


「……びっくり、しました」



「う゛。……その、ごめん、……別なものにすれば良かったわね」


頭をなでなでしてやりながら、蕾は少し反省した。
自分だって、嘘だとしても言われたらきっと悲しいから。


「私は…千代ちゃんだけだから」


これは、本当の本当。
耳元でそっと囁くと、千代は涙を浮かべながらも蕾に抱きついてきた。



教訓。
嘘でももう少し考えた嘘をつきましょう。



END





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