日常の出来事を語ると思いきや百合な話が満載な日記です。
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蕾千代【大嫌いの裏返し】

2007-06-26 Tue 00:41



蕾×千代です。


蕾がイライラムカムカむぐぅ…とするお話です。






「えぇーと…」


蕾は少し駆け足でミアトルの図書館の中へと入っていく。



キョロキョロと周りを見わたしながら千代の姿を探す。



「全く…どこをウロチョロしてるのよ…」



唇を尖らせ、ぼやいてみせるが、内心は早く逢いたくて堪らない。




「―――です」



(…今の、千代ちゃんの声ね)



すぐに気がついた蕾はその声がした方向へと向かっていく。


こっそりと覗いてみれば、千代は同じミアトルの生徒数人とお喋りをしていた。



「……」



それを見ると心が少し痛む。


蕾は無言で、音を立てないように後ずさり、ゆっくりと振り返ればまた来た道を戻っていく。



千代のまわりにはいつも誰かがいる。



それは当たり前のことかもしれないが、蕾はそれを見るのが嫌だった。



「…ほんと、嫌い」


そんな風に思う自分が、もっともっと嫌いだ。



(…来るわけ、ないよね)


もしかしたら千代が追いかけてきてくれるかも。


そんな甘い願望が浮かんできて、すぐにそれを打ち消した。



図書館の入り口が見えてきたときに、後ろから走っているような足音が聞こえてきた。


「蕾ちゃんっ」



蕾が来たことに気付いた千代は、急いで蕾のもとへと走ってくる。



「あら、千代ちゃん、ほんっと偶然ね。何しにきたの?」



本当に千代が追ってくるとは思わなかった蕾はたっぷりの皮肉を込めて千代にそう言うが、千代の方は全く気にした素振りを見せない。



「一瞬だけ、蕾ちゃんの姿が見えたので…その」


「ふぅん。そのままお喋りしていれば良かったじゃない。私といたって――」


私といたって、しょうがないでしょう?



そう言おうと思っていたのに。



「いえ、…千代は、千代は少しでも蕾ちゃんのお側にいたいのです…っ…。…め、迷惑ですか…?」



「…っ」


何でそこまで素直になれるのかが不思議で仕方がない。



正反対な性格の二人だからこそ、こうもうまくいくのだろうか。



返事の代わりに、蕾は千代の手を握り締め、顔を見せないように前を向いて歩き出す。



「…ち、千代ちゃんのそういうところ……嫌いよ」



小声で呟きながら軽く握っていた手をさらに強く握る。



「…はぃ…」



「ほ、ほんと、大嫌いなんだからね」



振り向いた蕾の顔は赤らんでいて、それだけで何が言いたいのかが伝わってきた。



「…はぃ…千代も大好きです」



蕾の言葉に、千代は笑顔でそう答えた。




END

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